先日、娘が通っている保育園から「給食だより」をいただきました。
【保育士の給料が安すぎる!こんなに安い理由を探ってみた。】などで書いているように、私は常々「保育園ってすごいなぁ~。」と思っていますが、今回の給食だよりを見て、さらにまた「すげぇ~~!」と感動してしまいました。
どこに感動したのかと言うと、保育園の食育や、「まごわやさしい」の原則に基づいた給食に関してです。私は給食だよりを見て初めてこのキーワードを知りましたが、あなたは「まごわやさしい」を耳にしたことはありますか??
今回は「まごわやさしい」の保育園食育のこと、給食のことについてご紹介します。また、反対の意味でよく比較される「オカアサンヤスメハハキトク」の食事についても解説したいと思います。
理想の食事!「まごわやさしい」って何ぞや?
バランスが良く健康に良い食事を「まごわやさしい」食事と言うそうです。これは、杏林予防医学研究所所長の山田豊文さんの提案した食事法で、山田さんはカリスマ栄養アドバイザーとしてスポーツ選手や芸能人の食生活指導もしているとのこと。
テレビ朝日の「たけしの本当は怖い家庭の医学」でも「まごわやさしい」レシピが紹介されているそうですよ(^^)
で、具体的に「まごわやさしい」とは何なのかと言うと…
ま:豆類…大豆・味噌・納豆・豆腐など
ご:ごま…ごま・ナッツ・クルミ・アーモンドなど
わ:わかめなどの海藻類…わかめ・ひじき・海苔・昆布など
や:野菜類…葉野菜、根菜など。できれば赤・緑・白の野菜
さ:魚類…切り身、小魚や貝類など
し:しいたけなどきのこ類…しいたけ・えのき・しめじ・マッシュルームなど
い:いも類…じゃがいも・さつまいも・さといも・かぼちゃなど
それぞれの頭文字をとって「まごわやさしい」としています。それぞれの栄養素は次のようになっています。
ま:豆類…高たんぱく質・ビタミン・食物繊維が豊富
ご:ごま…たんぱく質・食物繊維・カルシウム・ミネラルなど栄養豊富
わ:海藻類…たんぱく質・ビタミン・ミネラル・食物繊維が豊富
や:野菜類…ビタミン・ミネラルが豊富
さ:魚類…たんぱく質・鉄分が豊富
し:きのこ類…ビタミンや食物繊維が豊富
い:いも類…炭水化物・糖質・ビタミンC・食物繊維が豊富
このように「まごわやさしい」食事は体に優しく、栄養バランスも良く、体に負担をかけずに摂取できる理想の食事と言えるでしょう。
そして、娘が通っている保育園でも「まごわやさしい」メニューにしてくれているんです!
娘の通う保育園の「まごわやさしい」給食献立例
娘が通っている保育園で実際に出されている「まごわやさしい」給食をご紹介します。
今回給食だよりに書かれていたのは…
・ご飯+エコふりかけ
・豆と根菜の煮物
・五色なます
・トマト
・りんご
の5品+お茶ですね。これで「まごわやさしい」が全部揃っているみたいです。トマトやりんごは切るだけで簡単ですが、なますとか煮物とか、家で作るのはなかなか大変ですよね~。
保育園では、だいたいこのように5品ほどの献立になっていて、「まごわやさしい」を基本とした栄養バランスの優れた内容にしてくれているんだそうです。
ちなみに「彩りには食欲を引き出す効果がある」とのことで、盛り付けにも気を付けているそうです。基本的には、赤・緑・黄がバランス良く盛り付けられるようなメニューを組み合わせてくれているとのこと。
エコふりかけというのは、煮物や汁物のだしとして使った「だしがら」を味付けしてご飯のふりかけにしたもの。カルシウムや食物繊維も補うことが出来るそうです。
保育園の給食だよりでは、毎日の献立の他、カロリー・タンパク質・脂質・塩分も記載されていて、「ホントしっかりしているな~」「保育園の給食すげぇ~」って感心しています(^^)
共働きの我が家では、どうしても食事が適当になってしまいがちですから、保育園さまさまですね。
歯や身体に良くない「オカアサンヤスメハハキトク」とは?
インターネットで「まごわやさしい」について調べていたら、逆に身体に良くない食事として「オカアサンヤスメハハキトク」という言葉を発見しました。
「オカアサンヤスメハハキトク」って聞いたことありますか?
オ…オムライス
カ…カレーライス
ア…アイスクリーム
サン…サンドイッチ
ヤ…焼きそば
ス…スパゲッティ
メ…目玉焼き
ハ…ハンバーグ
ハ…ハムエッグ
キ…ギョーザ
ト…トンカツとトースト
ク…クリームシチュー
これらのメニューの頭文字をとったもので、子供が好きなメニューとのことですが、どう思いますか??
正直私はショックを受けました…。だって、これ全部私の大好物ですもん(><)
このラインナップにラーメンと寿司が入ったらもう完璧ですね(笑)
オカアサンヤスメハハキトクがNGな3つの理由とは?
では、何故「オカアサンヤスメハハキトク」の食事は良くないとされているのでしょうか?
個人的に納得いかないので詳しく調べてみると、「柔らかい」「ビタミン・ミネラルが少ない」「脂肪が多い」の3つのポイントがありました。
柔らかいために噛まないから
まず、柔らかい食べ物であるため、あまり噛まずに食べれるのが良くないようです。噛まない食事ばかりだと、アゴがあまり発達しなくなり、かみ合わせ・歯並び・発音などに悪影響が出てしまいます。
そして、歯や歯のまわりの組織への刺激が減り、新陳代謝が悪くなるために「歯周病」の原因にもなります。さらに、噛まないと唾液の量が少なくなります。唾液には歯の汚れを洗浄する効果がありますから、噛まないことで虫歯の原因にもなるのだそうです。
柔らかい食事で噛まない事が、こんなにも歯に良くないとは驚きですよね…。
ビタミン・ミネラルが少ないから
見て分かるように「オカアサンヤスメハハキトク」の食事には、ビタミンの元となる野菜や、ミネラルの中でも特に「カルシウム」の元になる食材が少ないです。
知っての通りカルシウムは骨を作るのに大切な栄養素。そしてビタミンDが腸からのカルシウムの吸収を促進してくれます。
しかし、「オカアサンヤスメハハキトク」の食事だとビタミンDが殆んど摂れないため、腸からの吸収効率が悪くなり、大便や尿で排泄されてしまうそうです。カルシウムとビタミンDの不足によって、丈夫な骨が作られにくくなってしまうわけですね…。
脂肪が多いから
そして、「オカアサンヤスメハハキトク」の食事には、動物性脂肪が多く含まれています。高カロリーでもあるために、食べすぎると生活習慣病の原因にもなります。
「え?子供が生活習慣病?」と思うかもしれませんが、実は、大人と同様にメタボリックシンドロームと考えられる症例が、小児でもあるそうです。そして、内臓脂肪の蓄積によって、子供の頃から高血圧・糖尿病などの生活習慣病に陥るケースが増えてきてるとのことです。
これってめっちゃ恐ろしい事ですよね…。子供の生活習慣病なんて、まさに“親の責任”以外の何者でもありません。
以上の3つの理由から、子供の健やかな成長の為にも「オカアサンヤスメハハキトク」の食事ばかりにならない様に気を付けたいところです。
ただ、正直なところ、「オカアサンヤスメハハキトク」のメニューの時はその量を少な目にして、「まごわやさしい」サラダなどをサイドメニューにすれば問題ないんじゃないかなって思います(^^)
保育園の食育の目標は「楽しく食べる子どもに」
厚生労働相は保育園における食育の指針として「楽しく食べる子どもに」と掲げています。(参照:楽しく食べる子どもに)
そのために、次にかかげる子ども像の実現を目指してるとのこと。
①お腹がすくリズムのもてる子ども
②食べたいもの、好きなものが増える子ども
③一緒に食べたい人がいる子ども
④食事づくり、準備にかかわる子ども
⑤食べものを話題にする子ども
今まで2回ほど「保育参加」を体験してみましたが、こういった食育を、実際に保育園で実践されていると感じました。
親として特に嬉しいのは②です。
例えば、野菜嫌いの子供ってとても多いですよね…。うちの娘も家では野菜を全然食べてくれず、かろうじて味噌汁に入った大根やほうれん草を食べるくらい。
基本的に野菜を見ただけで、もう口に入れようとしません。口に入れてもすぐにペッと出してしまうんです(><)
でも!驚くべきことに、保育園では野菜をちゃんと食べているそうです。
その話を保育士さんに聞いた時「え?うそ?」と思いましたが、やっぱりそこは友達効果があるようで、「みんなが食べているから自分も食べよう」って思うみたいですね。
そういった意味でも、保育園の存在ってありがたいです。ホント感謝です(^^)
まとめ
以上、
・保育園の食育のこと
・保育園の給食のこと
・「まごわやさしい」の食事のこと
・「オカアサンヤスメハハキトク」の食事のこと
などなどお話しさせていただきました。「まごわやさしい」食事の大切さは分かっていただけたと思います。
「オカアサンヤスメハハキトク」の食事ももちろん良いと思いますが、そればかりにならない様に、「まごわやさしい」食事もしっかり取り入れていきたいですね(^^)
子供の健やかな成長のための、ご参考になれば嬉しいです!