1,2歳児の子供はまだまだ言葉の理解が未熟な時期。イヤイヤ期も重なる時期でもあるので、子供のしつけ悩む親御さんも多いでしょう。
できれば言葉で分かってもらいたいと思いつつも、叩いてしまいそうになった経験のあるママ・パパも多いのではないでしょうか?
実際、とあるアンケートによると…
「しつけで叩くことは必要だと思う?」という質問に対して、実に7割以上の親御さんが「必要な時もある」と回答しています。
しかし、実は、1,2歳児の子供のしつけで『叩く』行為は、マイナスの結果ばかりを生む可能性が高いです。
今回は、発達心理学の先生に教えてもらった「叩くのは絶対NGな3つの理由」や「叩かない子育てのためのコツ」をご紹介します。
【前提知識】1,2歳児ってどんな時期なの?
1歳児・2歳児の頃になると、子供は自己主張が強くなってきます。物事の良い悪いに関係なく、興味を持ったことに何でも意欲的に行動します。
また、イヤイヤ期と呼ばれる時期でもあり、思い通りにならない時に癇癪を起したり、大声で泣き叫んだり、育児ママ・パパを四苦八苦させる時期でもあります。
そして、1,2歳児の子供は言葉が飛躍的に発達してきますが、まだまだ言葉の理解が未熟な時期。理屈が通じないことも多いため、「叩いてでも分からせた方が良いのでは?でもできることなら叩きたくはないし…」と、どのように叱ったら良いのか分からず悩んでいる親御さんも多いようです。
うちの娘も
・壁をバシバシ叩き続けたり…
・ドアを開けて「バタンッ!!」と閉めるのを繰り返したり…
・お茶に手を入れてまき散らしたり…
・食べ物を投げたり…
・タンスから洋服を全部出したり…
・DVDを中断して大泣きされたり…
などなど、「なんでやねん!!」という行動をよくするので困ってますね…(汗)
このように子供が悪いことをしたり、親としてして欲しくない行動をした場合でも、『叩く』という行為は絶対にしてはいけません。その理由について、発達心理学の先生に教えてもらった事をお話します。
1,2歳児の子供のしつけ「叩くのは絶対NGな3つの理由」
【理由1】何がいけないのか理解できない!
この頃の子供は叩かれたとしても、『何がいけなかったのか?』は理解できません。子供に恐怖心を与えるだけで、考える力を奪ってしまいます。
叩くことで『痛み』で子供をコントロールすることにより、「叩かれるからやらない」という考え方の子供に育ってしまいます。
普通に考えて、「何がいけないのか分からないのに叩かれる」ってイヤですよね…。子供からしてみれば、わけも分からず親が怖い顔をして叩いてくるわけですから、自分のことが嫌い・否定されていると感じる可能性もあるかと思います。
【理由2】相手の痛みが分からない!叩いてもOKと思う!
子供が親や他の人に乱暴な行動をした時など、『同じ痛みを分からせた方が良いのでは?』という意味で叩くケースもあるようですが、1,2歳児の子供の場合は逆効果になります。
「何がいけなかったのか?」「相手がどう思うのか?」は伝わらず、「悪いことをしたら叩いてもOK」というメッセージを与えてしまいます。身体の痛みではなく、心の痛みを伝える必要があります。
やっぱり1,2歳児の子供ですからね…。行動の良し悪しを理解できる年齢であれば、『頭にゲンコツ』とかもアリかと思いますが(汗)
私自身も、小学校の頃はよく頭にゲンコツされた思い出があります。その頃になると悪いことをしている自覚があったので、ゲンコツされた事には納得してましたけど、1,2歳児の子供だったら感じ方は全然違うでしょうね…(><)
【理由3】子供がいじめっ子になるかも!
子供のしつけで『叩く』ことを続けると、子供が痛みに慣れてくるために、より強く叩かなければならなくなります。そしてさらに強く…さらに強く…というように、親の行動・感情がエスカレートする可能性があります。
また、子供は家庭内でのことを外で真似るので、他の人を叩いたり、乱暴することになるかもしれません。ゆくゆくは『自分よりも弱い者に暴力をふるう』という、いじめっ子になる可能性も…。
確かに、家庭内の環境が外で反映されるのは普通ですから…、子供のしつけで叩くのは良くないですね。
他にもいろいろと理由はあるかと思いますが、主な理由はこの3つです。
叩かない子育てのためのコツってある?
じゃあどのように言い聞かせたら良いのか?
叩かない子育てをするためのコツはあるのか?
についてですが、【1,2歳児の子供に我慢は悪影響?専門家に聞いた5つの対策法】に書いた、「専門家が教える、1,2歳児を上手に我慢させるための方法5選」のような対応がオススメです。
簡単にまとめると…
【其の一】我慢させないための環境を作る
【其の二】親がお手本を見せてあげる
【其の三】気持ちの切り替えを手伝ってあげよう
【其の四】ちゃんと見てるアピールをする
【其の五】温かく見守る、共感してあげる
の5つです。
また、親自身が感情を高ぶらせる事無く、落ち着いて対応することも大切です。親が感情的になっていると、子供も感情的になりやすいですから…。
【育児ママ必見!イライラしない子育ての為の8つのアイデア】に書いてあるような方法で心を静めましょう。「深呼吸して10数える/距離を置く/思い出を振り返ってみる/寝顔に癒してもらう/大声で歌い、踊る/イライラをトイレに流す/今だけしか見れない成長の過程と思う/育児ママの共通の悩みだと知る」などなどですね。
また、1,2歳児の子供は理解力や記憶力が未熟なので、「ダメ!」と言われたことであっても、そのことを忘れて自分の欲求そのままに、同じことを繰り返してしまいがちなのだそうです。
ですので、そういった成長段階であることを分かってあげて、「今しか見れない成長過程の姿」ということで、温かく見守ってあげて欲しいなと思います(^^)